英語は4世紀末頃、ドイツ北部に住んでいたアングロ・サクソン人がイギリスのブリテン島に侵入して征服したのが英語史の始まりです。イギリスで誕生した英語は17世紀初頭、イギリスの移民によってアメリカに伝わりました。英語は時代を経て変化し、現在のイギリス英語とアメリカ英語が誕生しました。今回は世界共通語である英語(イギリス英語とアメリカ英語)の違いを取り上げ、おすすめ教材もご紹介します。
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イギリス英語とアメリカ英語4つの面白い違い
・イギリス英語とアメリカ英語|発音の違い
イギリス英語とアメリカ英語の発音の大きな違いや特徴は、RとTの発音です。

イギリス英語の発音はクイーンズ・イングリッシュとも称されているため難しいと感じている人が多いかも知れませんが、実は日本で主流のアメリカ英語よりもイギリス英語の発音のほうが日本人にマスターしやすいのです。イギリス英語はカタカナ発音に近いため、[…]
イギリス英語ではRの発音はしませんが、Rの後ろに母音がくるとリエゾン(2つの音が繋がって発音される連結音)になってきちんとRを発音します。
以下の動画ではWar and Peace「ウォー ランド ピース」の発音について説明しています。
https://youtu.be/wLprxwzWtc4?si=IXjoCKmC8JPccRfZ
単語を1つ1つはっきり発音するのが特徴です。イギリス英語独特の発音やアクセント、言い回しに慣れている人はイギリス英語のほうが聞き取りやすいです。
アメリカ英語はとくに単語と単語を繋げて発音するリエゾンに特徴があります。そのため、かなり話すのが早く聞こえるためリスニングは難しいです。
・イギリス英語とアメリカ英語|スペルの違い
イギリスで初めて英語の辞書が誕生したのは1604年でした。しかし正確さに欠け単語数も少なかったため、1755年サミュエル・ジョンソンが編纂してアルファベット順に並ぶ現代のスタイルの英語辞典(A Dictionary of the English Language)を完成させました。
これはイギリス英語のスペルの基礎となっていて、1828年アメリカで誕生したノア・ウェブスターのアメリカ英語辞典にも引き継がれました。
イギリス英語とアメリカ英語のスペル比較
イギリス英語 | アメリカ英語 |
burn:語尾がedかtで終わる
burned or burnt |
burn:語尾がedで終わる
burned |
getの過去分詞:got | getの過去分詞:gotten |
travelのスペル:llが二つ
travel→travelling / travelled |
travelのスペル:lが一つ
travel→traveling / traveled |
・イギリス英語とアメリカ英語|単語の違い
イギリス英語とアメリカ英語の単語の違いは、日常的に使われているボキャブラリーでも数多くの違いがあるため一例だけ紹介します。
イギリス英語 | アメリカ英語 | 意味 |
takeaway | takeout | 持ち帰り料理 |
cinema | theater | 映画館(イギリスでシアターは劇場) |
tube | subway | 地下鉄 |
subway | underground | 地下道 |
jumper | sweater | セーター |
flat | apartment | アパート |
holiday | vacation | 休暇 |
chips | French fries | フライドポテト |
・イギリス英語とアメリカ英語|文法の違い
イギリス英語とアメリカ英語は文法でも違いがあります。例えばイギリス英語では現在完了形が使われる場合でも、アメリカ英語では現在完了形のほか過去形も用いられます。
現在完了形:
I’ve lost my key. Have you seen it?
鍵をなくしてしまいました。私の鍵を見ませんでしたか?
現在完了形:
I’ve lost my key. Have you seen it?
鍵をなくしてしまいました。私の鍵を見ませんでしたか?
過去形:
I lost my key. Did you see it?
鍵をなくしました。私の鍵を見ましたか?
イギリス英語 | アメリカ英語 | 意味 |
現在完了形 | 現在完了形/過去形 | ~してしまった、~した |
have a bath
have a break |
take a bath
take a break |
風呂に入る。
休憩する。 |
Sue hasn’t contacted me. She can’t have got my message.(~ないはずだ) | Sue hasn’t contacted me. She must not have gotten my message.(~ないに違いない) | スーから連絡がない。彼女は私のメッセージを受け取っていないはずだ。/いないに違いない。 |
We needn’t hurry.
We don’t need to hurry. |
We don’t need to hurry. | 急ぐ必要はない。(アメリカ英語:needn’tは使わない) |
I shall/will be late this evening. | I will be late this evening. | 今晩は遅くなるだろう。(アメリカ英語:shallは使わない) |
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イギリス英語とアメリカ英語のおすすめ教材
イギリス英語とアメリカ英語の違いが学べる教材をご紹介します。世界的ベストセラーになっている使える英語を学ぶための英文法書です。English Grammar in Useはイギリス英語版。Grammar in Useはアメリカ英語版です。また、Grammar in Useの日本語翻訳版は「マーフィーのケンブリッジ英文法」というタイトルで出版されています。
イギリス英語版
初級:Essential Grammar in Use(初級編TOEIC ~500) |
中級:English Grammar in Use(中級編TOEIC 450~750) |
上級:Advanced Grammar in Use(上級編TOEIC 700~) |
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アメリカ英語版
初級:Basic Grammar in Use(初級編TOEIC ~500) |
中級:Grammar in Use ― Intermediate(中級編TOEIC 450~750) |
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日本語翻訳版
初級:マーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)
*Basic Grammar in Use |
中級:マーフィーのケンブリッジ英文法(中級編)
*Grammar in Use – Intermediate |
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どの教材も「CD、eBook、CD-Rom、付属なし」から選べます。また練習問題の答えが付いていない版もあるので購入する場合にはきちんと確認しましょう。上級編はイギリス英語版しかありません。
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イギリス英語とアメリカ英語の誕生
アメリカ英語のルーツはイギリス英語です。日本で使用されている英語はアメリカ英語ですが、世界的にはイギリス英語が主流となっています。日本は第二次世界大戦後アメリカの影響を受け、英語教育もアメリカ式になりました。
・イギリス英語の歴史
英語史の始まりはイギリス。4世紀頃ゲルマン系のアングロ・サクソン人がブリテン島に侵略して英語(古英語)が誕生しました。当時の英語は、ゲルマン人が使っていた言語が英語の元になっていてドイツ語に近いものでした。
その後デーン人が話すノルド語、ノルマン人が話すフランス語などの影響を受けて近代英語へ変貌を遂げていきました。18世紀頃になると近代英語が完成します。印刷技術の発展により話し言葉に加えて書き言葉も普及していきます。当時イギリスの中心地はロンドンだったため、ロンドン英語が標準英語の基準となりました。
イギリス英語を使用している国
オーストラリア、ニュージーランド、インド、南アフリカ、ヨーロッパ諸国など
・アメリカ英語の歴史
アメリカ英語はイギリスの移民によってアメリカに伝わりました。当時移民はイギリス英語を話していましたが、アメリカがイギリスから独立したことによりアメリカ英語が成立しました。
1828年アメリカ人は言語的に独自のアイデンティティーを確立しイギリスから政治的独立を果たすため、ノア・ウェブスターがアメリカ英語辞典(An American Dictionary of the English Language)を編纂し、アメリカ英語が発展しました。
アメリカ英語を使用している国
日本、韓国、フィリピン、南米諸国など
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まとめ
イギリス英語とアメリカ英語の4つのおもな違いを解説しました。アメリカ英語はイギリス英語から派生してできたものなので共通点も多いですが、細かい点でいろいろと違いが見られるのは面白いですね。おすすめの教材も紹介したので参考にしてください。