18世紀から19世紀にかけて活躍した英国の女流作家ジェーン・オースティン。彼女の作風は当時のイギリス中流社会を舞台とし、女性の視点から社会階級、恋愛や結婚、女性の地位を描いています。彼女の作品はドラマや映画化されるなど今日でも広く親しまれ大人気です。今回はジェーン・オースティンの代表作とゆかりの地をご紹介します。
ジェーン・オースティン 代表作
ジェーン・オースティン(Jane Austen、1775年12月16日 – 1817年7月18日)は、イギリス南部ハンプシャー出身の著名な小説家です。彼女の作品は今日も広く読まれ、愛されています。
ジェーン・オースティン 作風とテーマ
・フェミニズムの先駆け
当時のイギリス社会における女性の社会的地位、階級、結婚、財産といったテーマを取り上げて小説を執筆しました。フェミニスト文学の先駆けであり、女性の制約された社会的立場を鋭く批判しています。
・人間関係の描写
彼女の作品の主な特徴とテーマは恋愛と結婚で、複雑な心理描写が描かれており、読者は彼らの成長や葛藤に共感することができました。彼女の洗練されたプロット設計やキャラクター描写の技法は多くの現代小説にも見られます。
・リアリズム
彼女の作品は親しみやすく時代を超えて読者からの共感を得ています。現代でも数多くの映画やTVドラマ、舞台劇に用いられています。
ジェーン・オースティン 代表作
『高慢と偏見』(Pride and Prejudice)
最も有名な作品の一つで、エリザベス・ベネットとフィッツウィリアム・ダーシーの関係を中心に、社会的地位やプライド、誤解をテーマにしています。
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前回のブログでは映画「プライドと偏見」(2005)を紹介しました。
イギリスの女流作家ジェーン・オースティンの傑作と言われているPride and Prejudice(プライドと偏見)は、18世紀末から19世紀初頭のイギリスを舞台とした恋愛小説です。女性の結婚事情をめぐり男女の誤解と偏見から起こる恋のすれ違[…]
『分別と多感』(Sense and Sensibility)
エリノアとマリアンヌ・ダッシュウッド姉妹の対照的な性格を通して、分別(理性)と多感(感情)のバランスを描いています。
『エマ』(Emma):
自信過剰でおせっかいなエマ・ウッドハウスが巻き起こす恋愛騒動と自己成長を描いた作品です。
『説得』(Persuasion):
アン・エリオットが過去の誤った説得により婚約を破棄し、その後の再会と愛の復活を描く、成熟したロマンスです。
ジェーン・オースティン ゆかりの地
イギリスハンプシャー出身のジェーン・オースティンは、カントリーサイドの典型的な中流家庭でありながら、牧師の父が教育熱心だったため当時充実した教育を受けることができ数多くの文学作品に触れて育ちました。
彼女の一家は保養地で有名なバースへ移りました。バースでの生活は、彼女の人生と作品に大きな影響を与えることになり、バース時代についての資料はジェーン・オースティン・センターで展示しています。
ローマ時代に温泉の町として栄えたバース
18世紀には上流階級が集う高級リゾート地として栄え、数多くの有名人が訪れた。
イギリス中央部に位置するコッツウォルズは古くは羊毛の交易で栄えた丘陵地帯で、美しい景観と可愛らしい村が点在するカントリーサイドです。この地方で採掘されるハチミツ色の石灰岩コッツウォルズ・ストーンが町や建造物を彩り、のどかな面影を残したこの地[…]
ジェーン・オースティン・センター
1801年から5年間バースに滞在していたジェーン・オースティンに関する資料を展示している記念館です。またセンター内にはカフェ(リージェンシー・ティー・ルームズ)もあります。
住所:40 Gay Street, Bath BA1 2NT
行き方:ロンドン・パディントン駅からバースまで電車で約1時間半
The Centre of Bath has one main train station called Bath Spa with frequent high-speed connections from London Paddington. The Jane Austen Centre is less than 15 minutes walk from here.
オフィシャルサイト
ジェーン・オースティンズハウス博物館
ハンプシャーのチョートン村にはジェーン・オースティンが最後の8年間を過ごした住居があります。現在は博物館になっていて一般展示されています。とりわけ教育、英文学、ジェーン・オースティンの作品の研究を目的とする慈善団体が運営しています。
住所:Winchester Road, Chawton, Humpshire GU34 1SD
行き方:ロンドンから電車、ウィンチェスターからはバスやタクシー
It is easy to get to Alton by train from London. There is a direct train from Waterloo station leaving approximately every 30 minutes
オフィシャルサイト
ウィンチェスター
ジェーン・オースティンは晩年、療養のためにウィンチェスターへ移りました。彼女が最後に住居していた家(現在は私邸となっており見学は不可)や死後、葬儀と埋葬が行われたウィンチェスター大聖堂などがあります。
ウィンチェスター大聖堂
ウィンチェスターにある最後に過ごした住居
ウィンチェスター大聖堂(お墓)
ウィンチェスター大聖堂はアングロサクソン時代の648年に建設され長い年月をかけて再建されました。イギリス屈指の巡礼地だった大聖堂にはジェーン・オースティンの墓があります。
https://www.winchester-cathedral.org.uk/
ウィンチェスターはアングロサクソン時代にウェセックス王国の都として栄えた町で、(後にイングランドの王となった)アルフレッド大王の像やアーサー王ゆかりの円卓を展示しているグレート・ホールなどがあり観光におすすめのスポットです。
まとめ
ジェーン・オースティンの代表作とゆかりの地をご紹介しました。彼女の作品は現代にも通じる作風と共感を呼ぶプロットや人物描写で、今日でも広く親しまれています。イギリス観光の際にはご紹介したゆかりの地を訪れてみてください。