【ラスト・キングダム】イギリスの史実を元にした歴史ドラマを解説

ラスト・キングダムはイギリスの史実を元に制作された歴史ドラマです。バーナード・コーンウェル著の小説シリーズ「サクソン物語」を脚色したもので、アングロ・サクソン時代の7大国の統一を夢見たアルフレッド王の治世と後継者争い、バイキングの襲撃を軸に、ノーサンブリア王国の故郷ベバンバーグの奪還を試みる主人公ウートレッドの武勇伝です。

 

ラスト・キングダムの解説(イギリスの史実)

 

ラスト・キングダムの舞台は、9~10世紀頃のウェセックス王国のウィンチェスターとノーサンブリア王国のベバンバーグです。イングランド統一を夢見るウェセックス王国のアルフレッド王や息子のエドワードがストーリーの中核を担っています。アルフレッド王の史実に、主人公のウートレッドの故郷ベバンバーグの話が脚色されています。

 

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イングランド北東部ノーサンバーランド州の海岸沿いにあるバンバラ城は、北海を見下ろす高台にあるお城です。ベルニシアのアイダはこの場所を占領し、初代アングロ・サクソン王としてバンバラ城を建設しました。中世にはノルマン人やスコットランド人との争い[…]

 

 

イギリスの史実

Alfred the Great(在位871~899)アルフレッド大王

・ウェセックスの王

・アングロ・サクソン時代の大王

・イングランド南部を統一

Uhtred(1006~1016)ウートレッド

・オスウルフの曾孫

・1006年以降ノーサンブリアの領主となりバンバラを統治

・スコットランド王マルコム2世の軍を撃退

 

ウートレッドとアルフレッド王は、実在していた時代がずれているためドラマ上のウートレッドは架空の人物となります。しかし、歴史的史実に基づいて制作されているようです。

 

 

ラスト・キングダム原作:

バーナード・コーンウェル著『サクソン物語』を元にしたドラマシリーズ

サクソン物語は9~10世紀のイングランドの誕生を描いた歴史小説

5シリーズ・46エピソード(Netflix)

続編の映画「セブン・キングス・マスト・ダイ」死すべき七人の王

 

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ラスト・キングダムゆかりの地|ベバンバーグ(バンバラ)

 

ベバンバーグは、現在のイングランド・ノーサンバーランド州バンバラにあたります。867年ヨークでノーサンブリア軍がバイキングに敗れた後、ノーサンブリア王国は崩壊しました。ノーサンブリア北部はアングロ・サクソン人の支配下に止まり、南部はバイキングが支配しましたが、最終的に954年イングランド王国の一部となりました。

 

ドラマのウートレッドは、サクソン人でありながらバイキングに育てられた複雑なキャラクターを演じています。ウートレッドはベバンバーグをバイキングに襲撃されます。父が亡くなり、叔父にバンバラ城を占領されて行き場を失い、ウェセックスに向います。彼はサクソン人でありながら異教徒のバイキングにも通じていたため、アルフレッド王との諍いや対立を何度も繰り返しますが、イングランド統一の夢を叶えるためにサクソン人やアルフレッド王に仕えて協力します。

 

 

聖オズワルドの聖遺物

 

King / St. Oswald(633~642)オズワルド:バンバラ城(ベバンバーグ)を建設した初代アングロ・サクソン人の王の子孫にあたる。ベルニシアとデイラの2つの国を統治したノーサンブリア王で、キリスト教の普及に務めた。642年マーシアのペンダ軍とマザーフィールドの戦いで破れ、戦死した殉教者。

 

ラスト・キングダムでは、ウートレッドの叔父エルフリックが、聖オズワルドの聖遺物をバンバラ城の宝として保管していました。

 

 

ラスト・キングダム:

聖オズワルドの聖遺物(ハート)などの展示

 

 

ラスト・キングダムゆかりの地|ウェセックス

 

アングロ・サクソン時代にイングランド南西部にあった7大王国の1つで、首都はウィンチェスター。アルフレッドの祖父エグバート王(治世802~839年)が晩年になるとバイキングの襲撃が始まりました。アルフレッドの父エゼルウルフ、3人の兄弟が交代で王位に就いた後、アルフレッド王がウェセックスを統治しました。

 

アルフレッド王のイングランド統一計画と後継者争い、バイキングの侵略が、ドラマの中で描かれています。兄の死後ウェセックスの王位を継いだアルフレッドは、甥のエゼルウォルドに正当な王位継承者は自分であると主張されたため何度か対立しました。アルフレッド王の死後、アルフレッド王の長男エドワードは、王位継承問題を巡りエゼルウォルドと戦って破り(エゼルワルドの反乱)王位に就きました。

 

 

アルフレッド大王のアングロ・サクソン年代記

アングロ・サクソン年代記は、古代の出来事を記した年代記です。9世紀後半アルフレッド王は、イングランドやヨーロッパ各地から学者を宮廷に集め、協力を得てラテン語の文献を英語に翻訳し、アングロ・サクソン年代記の編纂を行いました。

紀元前60年カエサルのブリテン島遠征から1154年まで綴られており、全編もしくは一部が現存している写本は9つ。現在は大英図書館、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学で保管されています。

 

ラスト・キングダム:

アングロ・サクソン年代記の展示

 

 

ラスト・キングダムゆかりの地|デンマーク

 

大勢のバイキングがイギリスに襲来してノーサンブリアからイースト・アングリアを占領します。ウェセックスのアルフレッド王はデーン人を襲撃し、その後の取り決めによって(ウェドモーアの和議)イングランド北東部と南西部に二分することになりました。これ以降、イングランドはバイキングとの闘争に支配されます。911年にはセーヌ河のノースマン(バイキング)はノルマンディー公国を形成します。

 

バイキングの種類

デンマーク出身:デーン人

ノルウェー出身:ノース人

スウェーデン出身:スヴェア人

 

 

11世紀のデンマーク王族

 

クヌート大王:ノルマン系デーン人で、イングランド王(1016~1035年)、デンマーク王(1018~~1035年)、ノルウェー王(1028~1035年)を兼ね大王と称されています。アルフレッドの王朝に長く支配されていたウェセックスは、1016年クヌートに服従したため、クヌートがイングランド王として即位しました。

 

 

イギリスの史実

Edmund Ironside(在位1016年)エドマンド剛勇王

ノーサンブリア伯ウートレッドと共に反乱を起こしたがクヌートに屈した。

・ウェセックス家が王位を取り戻すのはハーデクヌート死後、エドマンドの異母弟エドワード懺悔王の時代(1042年)

Cnute/(1016~1035年)イングランド王クヌート1世、(1018~1035年) デンマーク王クヌート2世

・エドマンドの死後、領地は全てクヌートに譲られイングランド王になった。

・クヌートの息子ハーデクヌートはエドワード懺悔王と異母兄弟

 

クヌート大王は死後、ウィンチェスター大聖堂(オールド・ミンスター)に埋葬されました。クヌートの遺品は安置箱に納められています。1066年のノルマンコンクエスト以降、大聖堂や城は壮大なものに建て替えられノルマン朝の到来を告げました。

 

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ラスト・キングダムの解説(ドラマシリーズ)

 

Netflixドラマ ラスト・キングダム

 

ラスト・キングダムは、テレビ向けに制作したイギリス歴史ドラマシリーズで2015年にBBCで初公開されましたが、その後Netflixがシリーズを買収しました。シリーズは5シリーズで46エピソードあります。シリーズの最後を締めくくる映画「セブン・キングス・マスト・ダイ」は2023年にリリースされました。

 

大まかなあらすじ

主人公のウートレッドはバイキングに故郷ベバンバーグを襲撃された後、叔父に領主としての地位を奪われ城を占領されてしまいます。行き場を失ったウートレッドはウェセックスに向かいアルフレッド王と対面しますが、サクソン人でありながら異教徒バイキングに育てられた複雑な境遇から対立します。幼い頃、ウートレッドと同じ境遇で育った自由奔放なブリダは、サクソン人に仕えるウートレッドに反発して彼の元を去ります。ウートレッドとブリダは対立軸にありながら協力関係でもあり、最後は因縁対決になります。また、ウートレッドとアルフレッド王の関係もデーン人を挟んで複雑なものになります。

 

ウートレッドは何度か結婚再婚を繰り返して子供をもうけます。ウートレッドの娘スティオラは、ノルウェー系ゲール人の武将シグトリグルと結婚します。アルフレッド王の娘エセルフレドはマーシアの領主エゼルレッドと結婚しますが、夫が戦死したため女王としてマーシアを統治します。これによってウェセックスとマーシアの関係は強固なものとなりイングランド統一の布石となった。アルフレッド王の死後、王位を継承したエドワード王とウートレッドはシリーズ5で共に戦いベバンバーグを奪還します。

 

ラスト・キングダム:
アルフレッドやエドワード王の戴冠の椅子

 

 

バーナード・コーンウェル『サクソン物語』

・シリーズ1(2015)

サクソン物語の1、2冊目「ラスト・キングダム」「蒼ざめた騎士」

バイキングがイングランド全土を征服しようと侵略してくる、ウェセックス王国のアルフレッドとウートレッドの出会い(866~878年)

・シリーズ2(2017)

サクソン物語の3、4冊目「北の領主」「剣の歌」

ウェセックスとマーシア王国がノルウェー系バイキングのシゲフリッド&エリック兄弟と戦う(879~886年)

・シリーズ3(2018)

サクソン物語の5,6冊目「燃える大地」「デス・オブ・キングス」

アルフレッド王の死、バイキングの将軍(クヌート、ブラッドヘア、ヘステンほか)が大勢押し寄せて対立・紛争の激化(892~902年)

・シリーズ4(2020)

サクソン物語の7,8冊目「異教徒の王」「空の王座」

エドワード王によるサクソン人の統治、マーシアでの政治問題、継続的なバイキングの侵攻(909~911年)

・シリーズ5 (2022)

サクソン物語の9,10冊目「嵐の戦死」「炎の担い手」+11冊目「狼の戦争」

ウェセックスとマーシアの王位継承問題、シグトリグル軍との戦い、ベバンバーグ奪還(917~920年)

 

 

Netflix 公式サイト

https://www.netflix.com/gb/title/80074249

 

 

◆登場人物が多いため、ドラマで主要な役割を演じたキャラクターだけ紹介します。

・ウートレッド(主人公):アレクサンダー・ドレイモン

・ブリダ(ウートレッドの友人):エミリー・コックス

・ラグナル・ザ・ヤンガー(ウートレッドの義理の兄弟):トビアス・サンテルマン

・アルフレッド王(ウェセックスの王):デビッド・ドーソン

・イールスウィス(アルフレッド王の妻):エリザ・バターワース

・エゼルウォルド王子(アルフレッド王の甥):ハリー・マッケンタイア

・ベオッカ神父:イアン・ハート

・ヘーステン(バイキングの族長):イェッペ・ベック・ローセン

・エゼルレッド卿(マーシアの領主):トビー・レグボ

・エセルフレド(アルフレッド王の娘):ミリー・ブレイディ

・エドワード王(アルフレッド王の息子):ティモシー・イネス

・エゼルスタン(エドワード王の息子):ハリー・ギルビー

・シグトリグル(ノルウェー系ゲール人の武将):エイステイン・シグルダルソン

・ウートレッド・ウートレッドソン(ウートレッドの息子):フィン・エリオット

・スティオラ(ウートレッドの娘):ルビー・ハートリー

・エルフリック(ウートレッドの叔父):ジョセフ・ミルソン

 

 

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https://www.netflix.com/gb/

 

 

まとめ

 

イギリスの史実を元に製作されたラスト・キングダムを楽しむために、イギリスの歴史を簡潔にまとめて解説しました。主人公のウートレッドは実際にアルフレッド大王の時代には存在していませんでしたが、クヌート大王の時代ではノーサンブリアの領地を巡って対立しました。

 

 

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