感謝祭の由来&世界の祭事についての雑学

アメリカでは毎年11月の第4木曜日が感謝祭(Thanksgiving Day)にあたります。この日、アメリカでは家族・友人一同が集まり、一緒に七面鳥(turkey)を食べるのが慣例です。感謝祭は大切な家族の恒例行事となっているため、感謝祭前日は人々の移動で空港や道路が大混雑になります。感謝祭の日にはたくさんの七面鳥が食卓にあがりますが、その由来はイギリスの入植者たちがアメリカのマサチューセッツ州のプリマスへ入植したところ収穫がうまくいかず餓死したことがきっかけです。入植者たちは先住民のインディアンの助けにより危機を脱し、彼らと一緒に収穫を神に感謝しました。

 

感謝祭の由来

 

イギリスからアメリカへ入植した人たちはピルグリムファーザーズ(Pilgrim Fathers)と呼ばれていました。1620年、彼らは当時イングランド王であったジェイムズ1世の弾圧を恐れメイフラワー号でアメリカ大陸に入植したイギリス清教徒の一団です。ジェイムズ1世が統治していた17世紀初頭のイングランドは、キリスト教のプロテスタントとカトリックの宗教的な対立が深まっていました。

 

16世紀のヨーロッパ
ローマ・カトリック教会を批判したマルティン・ルター、ジャン・カルヴァンらによって宗教改革運動が起こり、ラテン語で抗議を意味する「プロテスタント(新教)」と呼ばれるようになり、カトリック(旧教)から独立しました。

 

 

イングランド国王ジェームズ1世(在位1603~1625年)
イングランド(兼スコットランド)国王ジェームズ1世は、ヘンリー8世がローマ・カトリックと袂を分かち創設した「イングランド国教会」を推進していました。イングランドの宗教改革は同じくプロテスタントと呼ばれていましたが、動機が政治的なものだったため宗教(教義や典礼)の観点からはカトリックに近かった。

そのため、ヨーロッパ大陸のプロテスタントと同じような改革を求めてイギリス国教会に異議を唱えたのが「清教徒(ピューリタン)」です。国王はピューリタンを弾圧したため彼らはアメリカへ亡命しました。

 

Keroppy

当時のイギリスは、カトリック、イギリス国教会、清教徒(ピューリタン)による宗教対立が激化し、国内は混沌としていました。

 

入植者がアメリカ大陸に入植した1620年の冬、大寒波で収穫がうまくいかず飢饉と飢餓のため入植者の半分が命を落としました。しかし、アメリカの先住民であるインディアンたちが入植者たちに作物の栽培方法や知識を伝授し、収穫物を分け与え命を救ってあげたことがきっかけとなり、ピルグリムファーザーズとインディアンが一緒に収穫を神に感謝しお祝いしました。これが感謝祭の由来となっています。

 

清教徒(Puritan)とは?

イギリス国教会に異議を唱えたキリスト教のプロテスタントの一派(分離派)でピューリタンとも言います。

祖国イングランドでの弾圧を逃れ、1620年メイフラワー号に乗ってイギリス南西部プリマスからアメリカマサチューセッツ州のプリマスに渡りました(ピルグリムファーザーズ)。

 

七面鳥料理

現在のアメリカでは宗教的な意味合いは薄れ、普段離ればなれに暮らしている家族が集まり一緒に七面鳥を食べてお祝いします。

テレビのニュースで知った人も多いかと思いますが、アメリカでは感謝祭の前日ホワイトハウスで二羽の七面鳥に恩赦を与える行事が行われます。

 

感謝祭の日には七面鳥の丸焼きを食べます。

七面鳥はアメリカの感謝祭の日だけでなくクリスマス料理でもあり、多くの人が食します。

ローストした七面鳥を切り分け、サイドディッシュのポテトやボイルした野菜と一緒にグレービーソースをかけて食べます。

 

ブラックフライデーとは?

感謝祭(11月の第4木曜日)翌日の金曜日のことです。正式な祝日ではありませんが、感謝祭の木曜日から日曜日まで4連休となる職場が多いようです。

ブラックフライデーは1年の中で最もお店が繁盛する日で、クリスマスに向けた安売りのセールが行われます。

最近ではアメリカだけでなく世界各地でブラックフライデー(年末商戦を控えたセール)が開催されています。

 

イギリスでもブラックフライデーという言葉が浸透してきましたが、クリスマス翌日の「ボクシングデー」が有名です。

→ボクシングデー(12月26日)は買い物客で賑わい、大規模なセールが行われます。

 

ボクシングデーとは?

クリスマス当日、使用人は主人に仕えて仕事をしなければならなかったため、彼らが家族と一緒に過ごせるように翌日をお休みにし、感謝を込めてプレゼントを箱に入れて配ったのが始まりです。

 

 

感謝祭(世界の祭事と雑学)

 

世界には様々なお祭りがあります。クリスマスやイースターなどキリスト教由来の宗教的なものもあれば、ケルト人をルーツとした悪霊を追い払う儀式・ハロウィンのようなお祭りもあります。日本のお祭りの起源は、古代人が神とともに飲み食いし、音楽や芸能を楽しむものでした。日本の縄文や弥生時代、人々は春や秋の祭りの日に神をもてなす行事を行っていました。作物の収穫を神に感謝するお祝いは、時代を経ても世界各地で行われています。

 

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イギリスの感謝祭

イギリスには公式に感謝祭という祝日はありませんが、伝統的に秋分に最も近い収穫月に収穫物を感謝するような催しが行われます。ルーツはサクソン人が大麦や小麦、オーツ麦などを神に供えたことが起源で、ハーベスト・フェスティバルと呼ばれています。

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イギリスでは公休日のことをバンク・ホリデーと言います。(クリスマスやボクシング・デーなど)

 

 

日本の感謝祭

日本では勤労感謝の日(11月23日)が感謝祭にあたります。労働と生産を祝い、国民が互いに感謝しあうことを趣旨としており国民の祝日です。日本では収穫物を神々に供えて感謝し、食する「新嘗祭(にいなめさい)」という行事があります。古来より日本各地には五穀の収穫を祝う習わしがあったため、11月23日に全国の神社で祭事が行われます。

 

日本のお祭り

神社では農耕と深く関わっている春と秋に多くの祭りが行われます。夏に行われる祭りは風物詩という見方もできますが、京都の祇園祭りなどは平安時代からの疫病鎮めが起源となっています。疫病鎮めの神である牛頭天王(ごずてんのう)が祀られて山鉾巡行の行事が行われます。冬になると、大晦日に穢れを清める大祓の神事などがあります。

 

穢れと祓いとは?                         穢れ:気(霊)が枯れたことを指します。つまり生命力が枯れた状態です。                               祓い:穢れた(気が枯れた)ときに人間は間違いを犯すと考えられてきた。その間違い(罪)を清めることです。

 

 

まとめ

 

感謝祭の由来とブラックフライデーなどを中心に世界の催事をご紹介しました。作物の収穫をお祝いする感謝祭はアメリカだけでなく、日本を始め世界各地で行われています。古代から続く神への感謝やお祭りは現代にも受け継がれていますね。最近ではお祭りや儀式など宗教的な意味合いは薄れて形骸化している節もありますが、それでも私たちの心のどこかで、自然の恵みや神の助け、加護などを重んじる心は変わっていないのでしょう。

 

 

 

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