【ウェストミンスター寺院】英国王室の歴史・戴冠式の見どころを徹底解説

イギリス旅行で絶対に外せない観光地・ロンドン。数多くあるロンドンの観光スポットの中でもイギリスらしさを十分に満喫できるのがウェストミンスター寺院ではないでしょうか。ウェストミンスター寺院は何世紀もの間、さまざまな役割を果たしてきました。1000年以上も「王室の教会」として戴冠式、ロイヤルウェディングなどの国内の祭事や特別な式典の舞台として使われ、衛星中継で世界中に発信されている場所です。先日もイギリス国王チャールズ3世の戴冠式が行われました。イギリス旅行するなら絶対に外せない観光スポットの1つです。ウェストミンスター寺院と戴冠式の見どころを解説していきます。

 

ウェストミンスター寺院|英国王室の歴史(解説)

 

・ウェストミンスター寺院(歴史と特徴)

 

ウェストミンスター寺院は、その豊かな歴史と文化的な重要性から、イギリス国内だけでなく世界中から多くの観光客や歴史愛好家が訪れています。

 

 

ウェストミンスター寺院6つの特徴

 建設と起源: ウェストミンスター寺院は、11世紀にイングランド王エドワード懺悔王(在位1042年~1066年)によって建てられました。彼はこの場所に大寺院を建て、祈りと礼拝の場としました。

 

英国王の戴冠式の場: 1066年のノルマン・コンクエスト以降、ウェストミンスター寺院は英国王の戴冠式の場として使用されています。多くの英国王や王妃がここで戴冠し、その後も多くの重要な王室の儀式が行われています。

 

歴史的な葬儀の場: ウェストミンスター寺院はまた、数多くの有名な人物の葬儀の場でもあります。例えば、イギリスの文化や歴史に大きな影響を与えた作家や詩人、科学者などが多くここに埋葬されています。

 

ゴシック様式の建築: ウェストミンスター寺院の建築はゴシック様式であり、特にその美しいステンドグラスやアーチの装飾が特徴です。内部は豪華な装飾で覆われ、多くの彫刻や壁画が見られます。

 

戴冠式の椅子: ウェストミンスター寺院には、コロネーション・チェア(Coronation Chair)と呼ばれる特別な戴冠式の椅子があります。この椅子に嵌め込まれている石は、エドワード1世によるスコットランド侵攻の戦利品であり、以来英国王の戴冠式で使用されています。

 

ポエツ・コーナー: 寺院内にはポエツ・コーナー(Poet’s Corner)と呼ばれる特別な場所があり、多くの文学者や詩人が埋葬されています。

 

 

 

ウェストミンスター寺院(フロア)

 

北門:ビジター入口、

西門:ビジター出口(Abby Shop)

北翼廊:政治家・首相の像と埋葬(ウィリアム・グラッドストンなど)

南翼廊:ポエツ・コーナー(ジェフリー・チョーサーなど詩人や文学者の埋葬)

身廊:科学者、物理学者、著名人の埋葬(アイザック・ニュートンなど)

聖歌隊席:寺院付属の学校(少年聖歌隊)

主祭壇:多くの重要な王室の儀式が行われています

聖エドワード懺悔(証聖)王の礼拝堂:エドワード王の聖廟

ヘンリー7世聖母の礼拝堂

回廊

参事会室(チャプター・ハウス)

ピクスチェンバー

地下室

クイーンズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ギャラリー(東の側廊・上層部)

カフェ

ギフト・ショップ

 

*イギリス歴代王・女王の墓所(ヘンリー3世、エリザベス1世など)

*戴冠式とコロネーション・チェア

 

この場所に最初の教会がいつ建てられたのか不明ですが、ウェストミンスター寺院には1000年以上の歴史があることが分かっていて8世紀にはすでに築かれていたという伝説があります。960年頃ロンドンの司教がグラストンベリーから12人のベネディクト派の修道士を連れてきて修道院を作り、11世紀にはエドワード懺悔王が現在のような大寺院を建てました。

 

1065年12月28日 ウェストミンスター寺院が聖別される

1066年12月25日 ウィリアム1世(ウィリアム征服王)の戴冠式

1245年 ヘンリー3世が、現在の教会へとつながる再建に着手

1400年 カウンタベリー物語の著者ジェフリー・チョーサの埋葬

1503年 ヘンリー7世が聖母礼拝堂の建設に着手

1540年 ヘンリー8世による修道院の解散

1953年 女王エリザベス2世の戴冠式(初めてのテレビ放送)

1997年 ダイアナ妃(プリンセス・オブ・ウェールズ)の葬儀

2011年 ウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンの結婚式

2018年 クイーンズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ギャラリー開設

 

 

Keroppy
エドワード懺悔王の死後、遺体が主祭壇の前に埋葬されましたが彼の墓にはいくつかの奇跡が起きたと言われ1161年に聖徒認定を受けました。

 

 

200年後、ヘンリー3世がエドワード懺悔(証聖)王に敬意を示し、より豪華なゴシック式の教会と聖廟を建てることにしました。エドワード王の遺体は主祭壇後ろの現在の埋葬場所に移され、その後も歴代の国王を埋葬するために多数の礼拝堂が建てられた。またリチャード2世統治後には国に貢献した人もここに埋葬されることになった。

 

科学者、政治家、音楽家、詩人(文筆家)など多くの著名人が埋葬されている

 

 

 

クイーンズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ギャラリー

ウェストミンスター寺院内には「クイーンズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ギャラリー」があり、およそ300点もの宝物が展示されています。

ウェストミンスター祭壇画

リトリントン・ミサ典書

ヘンリー7世の葬儀の彫像

ウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンの婚姻許可書

イスリップ修道院長の葬儀通知

ネルソン子爵ホレーショ・ネルソン提督の葬儀の彫像

 

 

・聖マーガレット教会

 

ウェストミンスター寺院の隣には聖マーガレット教会があります。修道院時代、寺院の聖歌隊席は一般大衆の立ち入りが禁止されていたため、彼らのために聖マーガレット教会が建てられました。

 

・ウェストミンスター宮殿

 

ウェストミンスター宮殿とは、現在の国会議事堂(Houses of Parliament)のことです。ウェストミンスター寺院を建設中、その工事の進行状況を把握するために建てられました。寺院と宮殿が隣り合わせにあることにより教会と国家が強い絆で結ばれ、その後の歴史に大きな影響を及ぼすことになった。

 

 

 

ウェストミンスター寺院|チャールズ3世 戴冠式(解説)

 

・戴冠式の歴史

 

戴冠式の歴史は1066年、ウィリアム征服王まで遡ります。寺院完成後、間もなく亡くなったエドワード懺悔王の次の王位継承者であることを世に示すため、盛大な戴冠式を行ったのが始まりです。それ以来、イギリス歴代の国王・女王がウェストミンスター寺院で即位しています。

 

 

 

・戴冠式の椅子

 

 

 

 

戴冠式で用いられる「エドワード王の椅子」は1296年、エドワード1世の命によって作られました。この椅子には、王がスコットランドから奪い取った戴冠の石(スクーン)”The Stone of Destiny”が嵌め込まれていました。

 

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スコットランドの王は何世紀もの間、戴冠式でこの石に座っていた。

 

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エドワード王は、スコットランドが独自の王を持つことがないように、この石を奪った。

 

この石は、1296年にイングランドが戦利品としてスコットランドから略奪したものでしたが700年ぶりにエディンバラ城に返還されました。現在では次の戴冠式が行われる時に寺院に戻されます。

 

 

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スコットランドにあるエディンバラ城とイギリス王室の歴史について解説しています。また「ダ・ヴィンチ・コード」ファンのためにロスリン礼拝堂も紹介。こちらの記事も併せてどうぞ!

 

 

 

・戴冠式の見どころ

 

 

 

 

① RECOGNITION:承認

The sovereign stands in the central space in Westminster Abby facing the high altar.

The Archibishop of Canterbury Justin Welby proclaims:


君主はウェストミンスター寺院の中央のスペースに、主祭壇に面して立つ。

カンタベリー大司教ジャスティン・ウェルビーが宣言する:

 

“I here present unto you King Carles, your undoubted King. Wherefore all you who are come this day to do your homage and service. Are you willing to do the same?”

“私はここに、あなた方の紛れもない王であるチャールズ王を紹介する。それゆえ、今日、ここにいるすべての者は、敬意を表し、奉仕するために来たのである。あなたも同じことをする気がありますか?”

 

The congregation reply:

信徒は答える:

 

“God Save King Carles”

“神よ、チャールズ王を救いたまえ”

 

 

② CORONATION OATH:即位式宣誓

 

③ ANOINTING WITH SACRED OIL:灌頂

Anointing Oilとは?

国王即位の時、頭頂に油を注いで清めること。

 

オイルの中味

・Neroli and orange blossoms

・Cinnamon

・Sesame

・Benzoin resin

・Rose

・Amber resin

・Jasmine

 

 

新約聖書の中にも東方の三賢人がイエス・キリストの誕生を祝って黄金、乳香、没薬(ミルラ)を捧げたと言われています。

自然療法が盛んなイギリス―生活に溶け込んでいるアロマ・ハーブ事情 -Flora’s Garden(ハーバライフhttps://gardenflora.xsrv.jp/beautyhealth-blog/aroma-herb/

 

 

 

④ INVESTITURE INCLUDING THE CROWNING:戴冠を含む授与(聖餐式)

金色の王服や王笏などを身につけ王冠をかぶり、即位したことを示す

“God save the King!”

“神よ、王を救いたまえ”

 

 

The King’s Coronation Regalia(戴冠式に用いられる国王の宝器/象徴)

・Sword 剣

・Braclet ブレスレット

・Orb 宝珠

・Ring リング

・Spur 蹴爪

・Sceptre 王笏

・Rod さお

・Crown 王冠

 

ST EDWARD’S CROWN

戴冠式の間はエドワード証聖王の王冠がかぶせられる

THE IMPERIAL STATE CROWN

戴冠式後はエドワード王の王冠を外し、英帝国王冠に替える

 

 

⑤ ENTHRONING:王座に就く

 

⑥ HOMEGE:忠順

・ウィリアム王子が国王の前に跪く

⑦ THE QUEEN’S CORONTION:女王の戴冠

・カミラ女王の戴冠

 

 

BBCニュース Your complete guide to the King’s coronation

BBC News

Processions, ancient rituals and the crowning moment - the k…

 

 

Westminster Abby(ウェストミンスター寺院)

英国王室の戴冠式、重要な儀式、有名人の埋葬地などとして知られているウェストミンスター寺院は、その歴史的な重要性から多くの観光客が世界中から訪れます。

 

住所:The Chapter Office, Westminster Abby, 20 Dean’s Yard, London,  SW1P 3PA

行き方:地下鉄 Westminster 駅下車

時間:

Monday-Friday: 9:00am-3:30pm (last entry)

Saturday: 9:00am-3:00 (last entry)

Sunday: Open for services

 

オフィシャルサイト

https://www.westminster-abbey.org/

 

 

 

 

まとめ

イギリス旅行の中でも人気観光スポットの1つになっているウェストミンスター寺院を解説しました。先日、英国王チャールズ3世の戴冠式があったばかりなので海外旅行でイギリスを検討されている方もいるのではないでしょうか。英国王室の歴史についても触れたので参考にしてください。

 

 

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